公務員獣医師に給与の逆転現象は起こるのか?
現在、少子高齢化に伴って新卒社会人の初任給がどんどん高くなっています。
最近はインフレもすごいので、この流れは個人的にもとても良い流れだと感じています。
一方で「新卒の給与高騰」に伴う問題も発生しています。
それが「給与の逆転現象」です。
新卒や若手の社員よりも、既存社員の給与が低くなってしまう現象です。

今回は一般的な会社員ではなく公務員、特に専門職である公務員獣医師において「給与の逆転現象」が起こり得るのかについて解説します。
- 公務員で「給与の逆転現象」が起こりにくい理由
- 公務員獣医師に「給与の逆転現象」が起こり得る可能性
公務員で「給与の逆転現象」が起こりにくい

公務員獣医師を含めた公務員では、基本的に民間企業のような“新入職員>中堅職員”という逆転現象は基本的に起こりません。
❶ 給料表が全国で統一されており、初任給だけを急激に上げられない
給与の逆転現象が起こりにくい理由は、公務員の給与体系が「年功的・号給制」であり、初任給だけを急激に上げる仕組みになっていないためです。
民間企業では採用競争のために初任給だけを大幅に上げることができますが、公務員は 給料表(号給)で厳密に決まっているため、初任給だけを5万円上げるといったようなことは制度上できません。
よって、民間で起きているような「新入社員:30万円」「中堅社員:28万円」といった逆転は構造的に起こりません。
❷ 毎年の定期昇給が必ず積み上がる
公務員は毎年昇給があり、年に数千円ずつ昇給していきます。
そのため、5年目・10年目・15年目と進むほど、必ず中堅職員のほうが高くなる仕組みになっています。
❸ 昇任(主任・主査・係長)でさらに差がつく
公務員は会社員と異なり、毎年必ず昇給がありますが、それに加えて、昇任があると月収が数万円高くなります。
- 主任
- 主査
- 係長級
と昇任するたびに役職加算が入るため、新規採用者が追いつくことはありません。
公務員獣医師で「給与の逆転現象」が起こり得る可能性は?

公務員は基本的に「給与の逆転現象」は起こりませんが、一部例外的な見かけ上の逆転が起こる可能性があります。
特に獣医師の場合、ほとんどの自治体で初任給調整手当が支給されます。

新卒で公務員獣医師として採用された場合は初任給調整手当が満額支給されます。
一方で中途採用で公務員獣医師となった場合は、支給額が減少する可能性があります。
また、公務員獣医師は勤務する部署によって繁忙度が異なります。
残業がほぼゼロの部署にいる中堅職員より、忙しい部署の新人職員の方が支給額が高く見えることがあります。
ただ、これは給与体系による給与の逆転ではなく、残業代の差額による一時的な現象です。
さらに、地域手当が高い都市に配属された新人職員の方が、地域手当が低い地域に配属された中堅職員より総支給額が高くなることがあります。

