獣医師手当の知っておくべき小話
今回は、公務員獣医師を目指している獣医学生や獣医師の方に向けて、ちょっとした小話をしてみようと思います。
公務員獣医師は基本給に加えて、獣医師手当が支給される自治体が多いです。
獣医師手当は初任給調整手当とは別物になります。


しかし実のところ、獣医師の全員が獣医師手当をもらえるとは限らないのです…!
- どうして獣医師なのに獣医師手当がもらえないことがあるのか?
- 獣医師手当がもらえない獣医師が公務員を辞めないのはなぜか?
そこらへんについても個人的な視点からしっかり書いていきますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです(^^)/
公務員獣医師の配属先

まず初めに、公務員獣医師の配属先について整理しておきましょう。
- 家畜保健衛生所(家畜衛生)
- 保健所(食品衛生・動物愛護)
- 食肉衛生検査所
- 畜産課・衛生薬務課
- 畜産技術センター・衛生研究所(研究職)
公務員獣医師の業務内容は大きく畜産分野と公衆衛生分野に分かれます。
私自身や友人の公務員獣医師も含め、多くの場合
- 畜産分野に配属 → 今後の異動は畜産分野の機関が中心
- 公衆衛生分野に配属 → 今後の異動は公衆衛生分野の機関が中心
この法則に従って公務員獣医師としてのキャリアを積んでいきます。
獣医師手当が支給される獣医師とは?
結論から言うと、獣医師手当の有無は以下のように分かれます。
- 家畜保健衛生所(家保)
- 保健所(食品衛生・動物愛護)
- 食肉衛生検査所
- 畜産課・衛生薬務課などで獣医師業務を行う場合
- 畜産技術センター(研究職)
- 衛生環境研究所(研究職)
- 感染症研究所(研究職)
総務省の職種区分説明では、獣医師手当が支給されるのは「獣医師としての本来業務に従事する職員」に限ると明記されています。
そして「獣医師手当:あり」に分類されている機関は、「獣医師としての本来業務」に該当するため、獣医師手当の支給対象になります。
一方で、「獣医師手当:なし」に分類されている機関は、「獣医師資格を持っていても、研究職として任用されているため獣医師手当の対象外」という扱いになります。
獣医師手当がなくても大丈夫な理由

獣医師手当の有無だけに注目すると、行政職獣医師と比べて、月収が数千円~数万円低くなります。
個人的な見解も含めますが、獣医師手当がなくても獣医師が辞めにくい理由は以下の通りです。
- 基本給が高い
- 心身の負担が比較的軽い
- 異動で行政職獣医師になれば獣医師手当がもらえる
❶ 基本給が高い
獣医学部は6年制大学であり、「4年制大学(+院2年)」に相当します。
行政獣医師には獣医師手当がありますが、研究職などの獣医師の場合は獣医師手当の代わりに、給料表のスタートを高めにすることでカバーすることが多いのではないかと考えています。
獣医師手当を100%カバーできるわけではありませんが、獣医師でなくともできる仕事という点を考慮すれば妥当ではないでしょうか。
また、研究職の場合は研究員調整手当が支給されることもあります。
❷ 心身の負担が比較的軽い
行政職獣医師の場合、鳥インフルエンザなどの感染症が発生すると直ちに招集され、殺処分や消毒などの防疫措置の最前線に立たされます。
一方で、行政職以外の獣医師の場合、雇用形態が「獣医師ではない」ことも多く(例:研究員など)、特殊な業務内容から招集対応が難しい場合もあります。
もちろん感染症の発生が大規模だった場合は招集されますが、行政職獣医師と比較するとその可能性は低くなります。
❸ 異動で行政職獣医師になれば獣医師手当がもらえる
公務員は「異動ありき」の働き方です。
一時的に「行政職獣医師」として雇用されない期間があったとしても、いつかは異動で「行政職獣医師」になることがほとんどです。
行政職獣医師になれば、給料表も「行政職」に変更され、獣医師手当も支給されるようになります。

